2016年12月28日水曜日

2016年、最後の仕事


 こんばんは

 今日は雪が降り、年末に向けて寒さも本格的となりました。

 授業も終わり、今年もお世話になった研究室の年末大掃除をしました。
 棚の上の埃を落とし、床を箒がけして塵を捨て、シンクの水垢を落として今年一年の汚れを綺麗さっぱり落としました。
 普段は箒で掃くだけの床も、タイルを一枚一枚スポンジで磨きました。
 また、研究室だけでなく、遺物を収蔵するために利用している部屋も物をどかして隅々まで、書庫も積もった埃を落として普段利用する部屋を綺麗に掃除しました。
 
タイルを磨いています、若干一名カメラ目線です

遺物を収蔵している部屋を片付けています

大掃除も元気にやりました




 今年一年の反省も込めて研究室を綺麗にすると、とてもすがすがしい気分です。
 来年もみんな元気で活動していけるようにと祈りながら、本年の活動を終えようと思います。

 良いお年を。

 フクマ

2016年12月24日土曜日

踏査に行きました


 こんにちは。

 今日はクリスマスイブなので、ケーキやチキンを食べて過ごしたい気分です!
 街もいつもより賑やかですね。

 さて、昨日は祝日で大学が休みだったため、古墳を探す踏査をしに若狭へ行きました。

 この数年で、測量・発掘調査を行っている藤井岡古墳や藤井岡三昧古墳の周辺がターゲットです。
 3組に分かれて、まだ確認されていない古墳を探しました。

 天候に恵まれず、雨が降るなか山道を歩くのは大変でしたが、出会った地元の方が頑張ってと応援してくださって温かい気持ちになりました。

 この踏査で、周辺の既知の古墳の状況を確認するとともに、新たに古墳らしき高まりをいくつか見つけることが出来ました!
 埴輪はみられませんでしたが、葺石らしき石があるものもありました。

葺石らしき石
手前と奥に並んだ高まり
高まりのある尾根上は眺望が良いです

 今回発見した場所は、今後詳細な調査をする対象となります。
 悪天候で苦労しましたが、成果をあげられて良かったです。

ふじなみ

2016年12月20日火曜日

定例研究会

 こんにちは。

 今回の定例研のテーマは「亀甲形陶棺」です。
 これは、古墳時代後期から終末期にかけて見られた棺形態です。
 分布地域や、地域による形状の違いなどが発表されました。

 現在、20府県で発見されており、全体では八割弱が岡山県、次いで近畿地方で二割弱を占めています。
 美作地方では岡山県内の7割が集中しているそうです。

発表中の様子


陶棺は脚があり、形状が生き物のようで不思議に思いました。
形状のモデルは蚕の幼虫なのではないかという説もあるらしく、非常に興味深い発表でした。


フクマ

2016年12月17日土曜日

1回生と復元作業


 こんにちは。

 昨日は西日本各地で初雪が観測されたそうです!
 私はまだ雪を見ていませんが、いつのまにか吐く息も白くなって、連日とても寒いです。

 2016年もあと2週間となりましたね。
 今年、私達2回生には後輩ができ、夏の測量調査を中心としたさまざまな活動を一緒に行ってきました。
 1回生は段々と作業に慣れて、よく動いてくれるようになってきました。
 私達も先輩として、少しずつレベルアップできているでしょうか。

 さて、先日のブログにもあるように、 現在研究室では埴輪の復元作業をしています。

 埴輪片からもとの形を検討するのはやはり難しく、Qテックスを扱うのも大変ですが、作業はとても楽しいです。
 1回生は初めての埴輪の復元ですが、積極的に考え、作業してくれています。
 皆手先が器用で仕事が丁寧です!
 
 検討や作業の面白さ、遺物の価値をより多くの人に伝える一端を担えるやりがいを、今回の作業を通して感じてもらえたらと思います。

Qテックスを作る1回生
ふじなみ

2016年12月13日火曜日

定例研究会


 こんばんは。
 
 今日の定例研究会のテーマは「富沢遺跡」です。
 「富沢遺跡」は宮城県仙台市に所在する複合遺跡です。
 今回は旧石器時代の湿地跡・野営跡について焦点をあてた発表でした。
 
 野営跡では、石器を製作したと思われている跡が見つかっており、剥片や石核が多く出土しているようです。またピット状遺構というものも見つかっておりますが、明確な目的は分かっていないそうです。
 湿地跡では、絶滅種を含む亜寒帯性針葉樹によって構成された湿地林が存在していたと考えられているそうです。現在でこの湿地林と似通った気候を持つ土地は樺太や北海道北部だそうです。

定例研の様子

 「富沢遺跡」は弥生時代の水田跡や中世〜近世の住居跡も見つかっているので、自分なりにも、調べてみたいと思いました。

 はたなか

2016年12月6日火曜日

定例研究会


 こんばんは。

 今日は定例研究会が行われました。テーマは「施釉陶器」です。

 施釉陶器は陶器の素地にガラス質の溶液を表面に施したものです。

 焼成することで薄い層を形成し、吸水を防ぎ、光沢を帯び、金属含有物によって様々な色が出ることで美しい陶器になります。
 また、風化すると銀化現象がみられ二次的な陶芸芸術とされており、漢代陶器の特徴とされています。

 この施釉陶器は中国の文化の影響を受けていると窺えるものらしいのですが、日本独自の発展をしているそうです。

 私は今までこの分野の勉強をしていないため、きれいな焼き物としか思っていなかったのですが、今回の定例研で含有物はどのような作用で色が付き、どのような経緯で発展していったのかを知りました。
 平安京で需要があったという事もあり、実際に足を運んで学びたくなりました。


定例研究会の様子

フクマ

2016年12月5日月曜日

埴輪復元


 こんばんは。

 12月2日から埴輪の復元をしています。
 私達1回生にとっては、初めての復元で何をしていいかわかりませんでした。先輩の行動をよく見て次に何をするか考えながら作業をしています。
 作業している中で難しかった所は、Qテックスの量と堅さです。Qテックスを率先的に作っていましたが、やはりまだ量と堅さをそのくらいにすればいいのかわかりません。早く量と堅さの具合をわかるようになりたいと思いました。

 復元は予定よりも早く進んでいますが、どの部分にあたるかわからない破片がまだあります。どの部分に当たるかしっかり検討していきたいと思います。

ポン

2016年11月29日火曜日

秋季見学会in八尾


 こんにちは

 27日に秋季見学会ということで八尾市に行ってきました。八尾市は、大阪と奈良の県境にあり生駒山地の近くにあります。
 寒い雨の中でしたが、計画していた全ての行程を何事もなくまわることができ一安心です。

 午前中は、心合寺山古墳、愛宕塚古墳を巡り近くにある八尾市立歴史民俗資料館へも行きました。
 心合寺山古墳は、整備されていて周りには円筒埴輪、蓋形埴輪、朝顔形埴輪が並んでいました。そして、円筒埴輪は規則的に並んでいるようで片方は、五本に一本朝顔を置きもう片方は、六本に一本朝顔形埴輪を置くというように樹立しています。 この並びにどのような意味があるのだろうかと思いました。ここから出土した夔鳳鏡は、四つの文字が刻まれているそうですが、「子」「孫」の2文字までしか確認できていません。
 そして、心合寺山古墳のことをもっと詳しく知るため古墳の隣にあるしおんじやま古墳学習館に行きました。心合寺山古墳の出土遺物や全体図などを見学しました。今私の興味がある𤭯や鏡があるため資料の残り方がよかったので勉強になりました。
 
心合寺山古墳の上
次に行った愛宕塚古墳は、六世紀後半の両袖式横穴式石室で大阪府内でも最大規模の古墳です。住宅地の奥にありました。この見学会で行った古墳中で一番玄室が広かったなと思いました。
 
愛宕塚古墳の中で
午後は、高安山の高安古墳群を中心に巡りました。
 どの古墳も巨石がうまく積み上げられ、開山塚古墳は三角形の巨石も積み上げられていて、どのように積み上げたら何百年と崩れずに現在までに至るのだろうかと思いました。また、巨石と巨石の間に細長い石や小さい石をかませて、細かい調整をしているため石室を築造した工人の高い技術が覗えます。
抜塚古墳の説明中

二室塚古墳の説明中

明かりを消した玄室からの風景
私は、今回初めて玄室に入りました。どの古墳も入口が狭いものだと思っていましたが、膝を着かなくてもはいることができることに驚きを覚えました。そして、巨石の迫力がすごかったです。

 今回の秋季見学会は、先輩方に手伝ってもらいながらルートも決めましたが、基本的には一回生の私が中心で考えました。今回は悪天候でルートもあまり雨用を考えていませんでした。次またルート決めなどの担当になった場合天候や人の体力を配慮していきたいと思いました。

ポン

2016年11月23日水曜日

定例研究会


 こんにちは。
 
 昨日は定例研究会が行われました。今回のテーマは「南海産貝輪」です。
 南海産貝輪は北部九州の弥生社会で使われていた装身具です。
 貝輪は多くの場合甕型棺墓内でみつかり、着装状態のものも多く当時の人々が身に着けていた実用品であることがわかるそうです。

 大型の巻貝を使用した貝輪を男性は右腕に着装するほか、男女で使い分けがされていた事に驚きました。
 私の生まれた地域とは全く違う文化が面白く、南の文化も調べてみたいと思いました。

定例研究会の様子

 また、秋季見学会が今週の日曜日に行われるので、それに向けて準備を進めていきたいです。


フクマ

2016年11月19日土曜日

現地説明会に行ってきました!!


 こんばんは。

 今日は、京都府埋蔵文化財センターが発掘調査を行っていた平安京跡(平安京左京一条三坊二町)の現地説明会に行ってきました。

 朝から雨が降っていたので中止にならないか心配でしたが、無事雨も上がり参加することが出来ました。

 この調査では、平安時代後期から江戸時代初頭の柱穴、土坑、溝、石室などの遺構が見つかりました。この中で最も目をひかれたのは戦国期の堀でした。

 戦国期の堀は2つ見つかっており、僕が一番興味を持ったのは堀2でした。人一人が十分隠れるほど深く、とても大きかったです。
 また、この堀は北側の上京区を護るように造られており、金箔瓦が出土したことから豊臣秀吉の時代になって埋められその上に武家屋敷が築かれていた ということが分かりました。

現地説明会風景

現地説明会風景
もりした

2016年11月18日金曜日

オープンキャンパス


 こんばんは!!

 外はすっかり寒くなり、体調を崩しやすくなっています。
 体調管理には気をつけてください。

 さて、11月20日にオープンキャンパスが開催されます。

 考古学研究室は、拓本や遺物に触れられる考古学体験と3Dスキャンの体験を行います。

 直心館305教室では、考古学体験として古銭(古代のお金)や鏡などの拓本をご用意してお待ちしています。

過去の拓本の様子

 また拈花館102教室では、3Dスキャンとして考古学研究室の発掘調査で出土した遺物のスキャンをしています。

 他にも、考古学の紹介を行っています。
 興味があれば、是非来てください。

もりした

2016年11月15日火曜日

定例研究会


 こんばんは。

 今日は定例研究会がありました。本日のテーマは「馬形帯鉤」です。
 帯鉤は、帯の先端につく留金具だそうです。原料やデザインも多種多様で驚きました。
 馬形帯鉤は日本では2例しか出土例がないそうです。
 スキタイ文化の美術が起源なようで、そちらの文化も気になりました。

定例研究会の様子

 また、今月27日の秋季見学会にむけて準備も頑張っています!
 私は、初のレジュメ作成に四苦八苦していますが、なんとか完成させたいと思います。


はたなか

2016年11月5日土曜日

製図作業!


 こんにちは!

 現在、報告書の作成のために製図作業を行っています。
 線を均一に引くのは大変難しいですが、練習して慣れていきたいです。

 また、秋季見学会のレジュメ作りも頑張っています。
 一回生は初めてのレジュメですが、一生懸命作ってくれています。先輩としてサポートしていけるところがあれば力になりたいと思います。

一回生製図練習風景

アトム

2016年11月2日水曜日

定例研:筒形銅器


 こんばんは!

 研究室では昨日、毎週恒例の定例研究会が行われました。
 今回は、筒形銅器についての発表です。

 筒形銅器とは、4世紀中頃から5世紀前半の副葬品で、日本と韓半島から出土しています。
 出土数が少なく、特殊な副葬品と位置づけられるものです。
 また、はっきりとした使用用途はわかっておらず、謎の多い遺物です。

 私は今回の発表で、筒形銅器内に舌が入って出土する例が多少あり、音を鳴らす機能があることをはじめて知りました。
 また、材質研究によって、鉛が含まれる割合が15%程あるものからほとんど含まれないものもあるとわかっているのだそうです。音響性に関係するとともに、鉛が少なくなるほどこわれやすくなるということで、とても面白く感じました。
 筒形銅器は、表面に残る鋳張りなどから製作技法が検討されています。鋳型構造は外型に内型をおさめるもので、「削り中子」という技法が採用されたそうです。
 製作地に関しては説が分かれており、分布状況なども含めて興味深いです。

 私は、この発表に際して少しばかり予習をしましたが、金工技術についての予備知識が少ないため苦戦しました。以前勉強した銅鐸の製作技法を思い出してみると、筒形銅器にも繋がるところが多いと感じます。
 今回の定例研は、鋳造を中心とした金工技術にも興味を持つ機会となりました。

発表の様子
ふじなみ


2016年10月28日金曜日

たより


 こんにちは。

 今日はたよりを封筒へ入れる作業を行いました。

 私たちの先輩にあたる方に向けて送るたよりなので、失礼のないように神経を使いながら作業を行いました。封筒と名簿を照らし合わせ、最終確認も終わりました。

 たよりは今日中に発送します。

作業中

フクマ

 

2016年10月25日火曜日

定例研究会


 こんばんは。

 今回の定例研のテーマは、 「亀ヶ岡文化」でした。

 この文化の特徴は、土器、土偶、装身具などに赤色顔料が用いられていることだそうです。

 私は、土偶など人を模した土製品があることを知っていました。しかし、石に模様を描いて人を表現したものがあることを初めて知りました。
 石器の事をもっと勉強していかなければならないと思いました。

 
渡された資料を見ている風景


ポン

2016年10月20日木曜日

定例研究会


 こんばんは。
 更新が遅くなり、申し訳ありません!

 18日に定例研究会がありました。今回のテーマは「鶏形埴輪」です。
 今後触れるであろう埴輪について知ることができ、各々の勉強になったことと思います。

 私も動物形埴輪に興味があるので、もっと勉強したいと思います。

定例研の様子

はたなか

2016年10月17日月曜日

秋季見学会準備中!!


 こんばんは!

 最近の研究室では、各々秋季見学会に向けて勉強しています。
 11月27日に大阪府八尾市の心合寺山古墳と高安千塚古墳群へ行く予定です。

 私の担当は心合寺山古墳で、現在報告書を読み進めています。三葉環頭大刀や三角板革綴短甲といった重要な副葬品が出土しています。
 武器・武具に興味がある私にはとても面白い古墳です。

 研究室外の方でも見学会への参加は可能です。
 参加締め切りは明日の20時までです。直心館305までお越しください。
 是非ご参加ください!

勉強中


勉強中の2回生と話し合い中の4回生


 
アトム

2016年10月11日火曜日

定例研究会


 こんばんは
 今日の後期初の定例研は、「四平山積石塚」でした。
 
 中国の遼東半島で最も高い山にあるそうです。

 墳丘と石室を同時に構築するのが遼東半島のみに認められるという事を初めて知りました。そして、積石塚のことをあまり知らないのでこれを機に勉強したいと思います。

定例研の様子


         ポン

2016年9月24日土曜日

9月25日はオープンキャンパス!


 こんにちは!
 秋らしくなってきましたが、これから数日はまた少し暑くなるそうです。
 金木犀が咲くのはまだでしょうか。

 明日はオープンキャンパスですね!
 当研究室では前回同様、考古学体験と3Dスキャンを行う予定です。

 ◇考古学体験は、直心館3階305教室(考古学研究室)にて行います。
   考古学と研究室活動の紹介をしており、拓本作業の体験をしていただけます。土器や埴輪などを間近に見ることもできますよ!

 ◇拈花館102教室では、遺物の3Dスキャンを行います。
   鏡や埴輪などの遺物をレーザーでスキャンし、三次元データ化する最新技術を、ぜひ見学・体験してみてください!

 お待ちしております!


ふじなみ

2016年9月22日木曜日

岡山・広島県遺跡巡り‼


 こんばんは。
 9月17日に開催された「甲立古墳シンポジウム」に参加するとともに、普段はあまり行けない岡山・広島県の遺跡見学をしてきました。


《16日》
 前日に京都を出発し、まずは岡山県の古墳や資料館を巡りました。

 はじめに月の輪古墳を訪れました。
 月の輪古墳は大平山の尾根上に築かれている造り出し付きの円墳です。
 古墳の周りに円筒埴輪が廻っていて、墳頂中央には石敷区画があり、その内側には、家形埴輪をはじめ形象埴輪が樹立していました。月の輪古墳は、きちんと整備されており、当時の古墳と周囲の風景が浮かんでくるようでした。

 また、麓にある月の輪郷土館では、月の輪古墳から出土した立派な家形埴輪や甲冑形埴輪などが展示されており、とても勉強になりました。今度復元をする機会があると思うので、その時に役立てられるように覚えておきたいと思います。
  
月の輪古墳

月の輪古墳から望む飯岡




  次に両宮山古墳・造山古墳群・作山古墳を訪れました。

 両宮山古墳は、5世紀後半に造られた前方後円墳です。岡山県では3番目の規模を誇ります。この古墳は、葺石と埴輪が確認されていない特殊な古墳です。

両宮山古墳(前方部側から)

 作山古墳は、5世紀半ばに造られた前方後円墳です。岡山県では2番目の規模を誇ります。

作山古墳
造山古墳は、5世紀初頭に造られた前方後円墳です。岡山県では1番目に大きな古墳です。古墳時代前期最大規模の渋谷向山古墳よりも大きいため、当時の吉備の状況を知るための貴重な古墳です。

造山古墳(前方部側から後円部を臨む)




 これまでさまざまな古墳を見てきましたが、それぞれその巨大さに圧倒されました。

 私の住んでいる大阪府も古墳がたくさんある地域ではありますが、岡山や広島の古墳を見ることで比較することができる良い機会だったなと思いました。
 
 最後に、古代吉備文化財センターを訪れました。
 このセンターでは、高塚遺跡から出土した銅鐸の出土状況や波止場遺構を復元したジオラマなどを展示していました。また、縄文土器をはじめ各地の弥生土器を見られて、現在特に土器を勉強している私にとって貴重な展示でした。


《17日》
 17日は午後からシンポジウム が行われるので午前中に、弥生墳丘墓の矢谷古墳(墳丘墓)・広島県立歴史民俗資料館・甲立古墳・安芸高田市歴史民俗博物館を巡りました。

 広島県立歴史民俗資料館には、陣山墳丘墓から出土している弥生時代中期後半の「塩町式土器」や、向木見型の特殊器台が展示されていました。
  初めて特殊器台を見て、その大きさに驚きました。特殊器台は吉備で作られたものですが、どのようにして遠く離れた広島の地に運んできたのかとても気になりました。

 安芸高田市歴史民俗博物館では、特別に甲立古墳の埴輪を見せてもらいました。見せてもらった円筒埴輪は、器壁がとても薄く形が整っていました。また、朝顔形埴輪には突帯を均等に配置するための、突帯設定技法として突帯痕に方形の刺突が施されていました。

甲立古墳(後円部側から)


 シンポジウムに関しては、先生を含め第一線で活躍する先生方が甲立古墳について討論するものでした。
 甲立古墳は、ここ10年前後で発見され、4世紀後半に造られた前方後円墳です。甲立古墳の埴輪は、畿内の工人が作ったものとされており、畿内と関わりがある古墳です。そのため甲立古墳の被葬者は、畿内が大陸と貿易するための陸路を確保するのをサポートした人物とされています。埋葬施設は、発掘調査をされていないため詳細はわかりませんが、石槨と判断されています。副葬品も不明です。副葬品が分かれば、甲立古墳の研究が一歩進むと思います。
 また、甲立古墳の北側約50メートルほどに古墳と思われる高まりが確認されています。以後、このような古墳が発見されると思うと、ワクワクが止まりません。

 この2日間で数々の遺跡を巡りましたが、写真や図録だけではなく、自分の目で見て立地環境を感じることで、その遺跡を理解することも大事だと思いました。

2016年9月12日月曜日

講演会


 こんばんは

 9月11日(日)に若狭町瓜生公民館で、『若狭町歴史環境講座 近年の若狭の古墳 発掘調査報告 「日本を代表する脇袋古墳群の重要性」』が行われました。

 脇袋古墳群のある「王家の谷」と呼ばれる地域では、西塚古墳をはじめとする数多くの古墳が存在しています。その研究成果や遺跡を活かした整備の必要性などを、高橋先生が地域の方々に向けて語っていらっしゃいました。

 脇袋古墳群が畿内王権と密接な関係にありながら、東海地方などの地域とも交流のあった、「若狭」という地域を象徴する古墳群であることを、地域の方々に知っていただけたと思います。考古学研究室から持っていった藤井岡古墳から出土した甲冑形埴輪や、今夏の藤井岡三昧古墳の測量調査で発見した埴輪などを地域の方々は真剣に見てくれていました。

 考古学研究室では先生の補佐員として若狭をフィールドに調査を続けてきました。地域の人たちが若狭の古墳に興味を持ってくださり、私たちの調査を応援していただけることはとても嬉しく思います。これからも地域の人々の声を励みに頑張っていきたいと思います。

現地説明
上ノ塚古墳


小林

2016年9月9日金曜日

埴輪の接合


 こんにちは。

 今日は、先日藤井岡三昧古墳で測量調査を行った際に表採した埴輪の接合作業をしました。

 埴輪の破片を見てくっつけられるものを探し、接着剤で接合します。

 一昨年や昨年に表採したものと今年の調査時表採したものの中から、いくつかの破片を接合することができました。
 まだ全体像がわかるほどではありませんが、少しずつ形が想像できるようになってきています。

 一回生は、複数の接合作業を初めて行いました。
 埴輪のパズルがぴったりと合う感覚などを味わってもらえたのではないでしょうか。

 いずれ、この埴輪の復元作業も出来たらと思います。

接合風景
ふじなみ

2016年9月1日木曜日

WACー8ボランティア


 こんにちは

 暑さも少しおさまり、過ごしやすい気候になってきました。

 考古学研究室では、現在も同志社大学で行われている世界考古学会議第8回京都大会(WAC-8)にボランティアスタッフとして参加しています。WAC-8は9月2日まで開催しています。

 ボランティアスタッフの仕事は、受付やセッションのサポートなど色々とありましたが、僕が行っていた仕事は案内・誘導です。

 WAC-8では、日本人だけでなく外国の方もいらっしゃるので、英語が苦手な僕には大変しんどい仕事でしたが、対応できていたので安心しました。

 また、このボランティアには他大学の学生も参加しているので、色々と話し合ったり情報交換もできて楽しかったです。

もりした

2016年8月21日日曜日

オープンキャンパスがありました!


 こんにちは。
 
 今日はオープンキャンパスがありました。
 本日も研究室では拓本と研究室の活動の紹介、拈花館では3Dスキャンを行っていました。
 オープンキャンパスに来て下さった方が考古学に興味を持ってもらえるように、私たちも試行錯誤を繰り返しております。次の9月25日のオープンキャンパスも頑張りたいと思います。

 また、測量調査の図面の確認をしました。
 等高線のずれや、報告書に載せる際の大きさを見ました。
 前期・後期組の努力が図面という形になり、ひとまず安心しています。
 次の報告書作成に向け、勉強をしていきたいです。

図面の確認をしています。


 
はたなか

2016年8月12日金曜日

測量調査終了!


 こんにちは。

 藤井岡三昧古墳の測量調査で、8月8日から始まった後半の作業が予定通り8月10日に終わりました。
 これで、今回の調査の全日程が終了です。

 若狭は京都に比べると涼しく、さらに日陰での作業だったため、あまり暑くはありませんでしたが、蚊など虫たちと戦う日々でした。

 作業に参加した1〜3回生は測量の経験が乏しく、現場では手間取る場面もありましたが、怪我もなく無事に作業を終えられて良かったです。
 予定通りに測量図を完成させたいと焦りながら作業を進めていたため、図が出来上がってくると達成感を感じました。

 1回生には今回が初めての調査でした。
 泊りがけの作業で大変だったと思いますが、とても頑張ってくれ、上回生のフォローまでしてくれる場面もありました。
 私も頼りになる先輩となれるよう精進していきたいです。

 今は大学がお盆休みなので、しばらくゆっくりと過ごし、休み明けからまた頑張りたいと思います。

ふじなみ

2016年8月7日日曜日

オープンキャンパス2日目

 
 こんにちは。

 昨日に引き続き、本日もオープンキャンパスでした。

 私は拈花館にて3Dスキャンを行っていました。
 2日間、暑い中でしたが、多くの方が来てくださりとても嬉しかったです。

 さて、話は変わり、明日からは藤井岡三昧古墳の測量調査を再開します。
 私は前期の調査で終わり、こちらで待機することになりました。
 離れた所からではありますが、後期の方々を応援しています。

フクマ

2016年8月6日土曜日

前期組の測量調査終了!


 こんばんは。

 前期組の測量調査が昨日終わりました!
 私は西北組で活動をしました。竹に邪魔され、なかなか進みにくいところもあり苦労しました。
 現場では混乱してしまうこともあり、先輩方についていくことがやっとでした。
 実際に測量調査をしてみて、はっきりと理解できていなかったところなどを理解することができ、
私にとって内容の濃い3日間になりました。
 後期組との引継ぎや情報交換を充分にして、まだまだ頑張っていきます!

竹をよけて測量をしています。
マイラー紙の確認をしています。

  また、今日はオープンキャンパスがありました。興味を持って見に来てくださる人もいて研究室員も嬉しいかぎりです。

 明日もオープンキャンパスがあるので頑張って高校生に考古学の楽しさを伝えたいと思います!

はたなか

2016年8月4日木曜日

測量調査開始


 こんにちは

 ツイッターを見てくださっている方はご存じかと思いますが、昨日から福井県若狭町藤井岡三昧古墳の測量調査を開始しました。(詳しくは、ツイッターをご覧ください。)

 今回の調査は1回生も参加しています。私は8月8~10日の後半組で行くので、今回はお留守番です。前半組の1回生が頑張っている様子を見て私も早くやりたくなりました。

 みんなも頑張っていますが、私も研究室で6,7日に行われるオープンキャンパスの準備を頑張っています。前回のオープンキャンパスから、趣向を変え中庭の古墳で測量などの活動を行っています。

 是非お越しください。


 マユポン    

2016年8月3日水曜日

いよいよ調査開始!!


 こんばんは。

 今日からいよいよ藤井岡三昧古墳の測量調査です!

 いざ実際にやってみると、山の傾斜や竹があったりと練習だけではできない事が沢山あり、実際の現場の空気をひしひしと感じました。
今までの練習がしっかりと形になるように全力を尽くします。

 明日も朝から作業です。
 夜更かししないように気をつけます。


平板測量のようす
 フクマ

2016年7月31日日曜日

測量調査の準備


 こんにちは
 
 昨日は、8月3日の古墳の測量調査の準備のため、福井県若狭町の三昧古墳へ行って来ました。

 午前中から調査のために必要な杭を落とす作業をしました。
 杭を落とす作業はトータルステーションとターゲットを使って行います。この杭は古墳の高さや座標がわかるもので、古墳測量のときに基準になるものです。

 トータルステーションの使い方は、大学で十分に練習しましたが、実際に現場でやってみると想定外のことばかりで、思うように作業を進めることができませんでした。

 もっとも難しかったのは杭の上に機械を立てる作業です。古墳の上は斜面や地面がでこぼこした所が多く、杭の中心に立てることが難しかったため、時間を大幅にロスしてしまいました。


測定中


 まだ調査まで2日練習する機会があるので、今回の経験を活かし練習をしていきたいと思います。
 マユポン





















2016年7月28日木曜日

トータルステーションの練習

 
 こんにちは。
 つい先日の雨とはうって変わり晴れ間が見えました。

 今日も測量調査に向けてトータルステーションの練習を行いました。

 自分は今回の練習で基礎を確認し、今後の練習期間で技術を向上させられるように経験を重ねてゆきたいと思いました。
 
 来週には福井での実践です。現地で戦力になれるように頑張ります。

練習風景

レンズの向こうを確認しています

フクマ

2016年7月26日火曜日

トータルステーション

 こんばんは。
 昨日から雨が降って蒸し暑いですが、夏バテには十分に気をつけてください。

 今日も測量調査に向けて練習をしました。
 充電器のコードが届き、トータルステーションの扱いの確認をすることも出来ました。
 調査の現場では悪天候でも作業をするので、そういった場合のイメージも掴めました。

 調査の日が近づいているので、さらに知識を深めたいと思います。

 
測量練習

トータルステーション


はたなか

2016年7月25日月曜日

測量練習


 こんばんは

 今日もいつも通り調査に向けて測量の練習をしました。いつも測量練習している段差がある場所ではなく、あまり段差がない場所でやったのでスタッフの移動が難しかったです。

 調査に行く場所は慣れていません。慣れていなくても適宜対応できるようにしたいと思いました。

 また、等高線を引くとどうしても角ばった所が出てきてしまうので、しっかり地形を見て滑らかな線を引けるよう練習をしたいと思いました。


測量中

  8月の測量まであとわずかなのでしっかり練習して準備万端で望みたいと思います。

マユポン

2016年7月23日土曜日

明日はオープンキャンパス!

 こんにちは!

 明日は花園大学オープンキャンパスですね!
 今回私たちは、直心館と拈花館、中庭にて活動します。

◇直心館3階の305教室にある研究室では、発掘・測量調査など活動の様子を紹介します。
 また、拓本をとる体験をしていただけます!
 埴輪などの遺物をじかに見ることもできますよ。

◇拈花館では、102教室にて遺物の3Dスキャンを行う予定です。
 三次元データを最新技術を体験できます。

◇中庭では平板測量の練習を行います。
 測量以外にもご案内などいたしますので、移動中にもお立ち寄りくださいませ。

 以上、3ヶ所にてお待ちしております。是非見学にいらしてください!

ふじなみ

2016年7月18日月曜日

点検・準備


 こんにちは
 今日、梅雨が明けたようです。

 今日は、8月の測量調査に向けて測量機器の点検や必要な物の準備をしました。
 まず、レベルの点検をしました。それほど誤差がなかったので良かったです。
 レベル移動の再確認も出来ました。

点検中

 調査に必要なものをリストアップし、物の有無の確認をしました。 
 準備しなければいけない物がたくさんあり、忘れ物がないように研究室員全員でしっかり確認していきたいと思います。



マユポン



2016年7月13日水曜日

定例研


 こんにちは。
 今回は夏の測量に向けて、情報共有と今後の研究室活動を話し合うための定例研を行いました。
 
 先週の木曜日に若狭で行ったGPSやレベル移動の内容の情報共有と今後の活動内容についての話し合い行いました。必要な道具の確認も行いました。

 また、今月の24日には、オープンキャンパスもあり、レポート期間、学期末の忙しい中ですが、研究室内の清掃や図書登録など研究室内の活動を怠らないように、と話し合いが終わりました。

 夏の測量調査ももうすぐ本番です。初めての夏を経験するという事で若干緊張していますが、経験を積んだ先輩方にも負けないように頑張りたいです。


フクマ

2016年7月9日土曜日

写真整理

   こんばんは。
  七月に入り暑くなってきましたね。 
  今日は、報告書に使う写真の整理をを行いました。

  いざ自分たちが撮って現像された写真を見てみると、暗すぎたり明るかったりしてまだまだ練習が足りないと思いました。しかし、今までやったことがなくいい経験ができました。これからも頑張ろうと思います。
 
整理中

2016年7月7日木曜日

GPSとレベル


 こんばんは

 今日は、GPSとレベル移動をしに若狭の藤井岡三昧古墳に行って来ました。

 GPSは、若狭では、昨年も先輩方が挑戦していたのですが、あまり受信することはないと先輩から聞いていました。そのため、最悪受信できない覚悟をして行ったのですが、とんとん拍子にGPS受信することが出来ました。
 GPSが、受信できたときはすごい達成感がありました。実践で、じかに先輩に教えてもらいながらやりました。今度は、私から未来の後輩へしっかり教えていきたいです。(ポン)

GPS受信待機中


 レベル移動は練習したのですが、やはり上手くいかず先輩方や先生に教えられながら作業をしました。
 天気は晴れていて、気温は30度を超え汗を流しながらも少しずつ目標の地点に近づいていくのは楽しく、古墳の近くにまで来ると達成感を感じました。

レベル移動中

 今回は先輩方に教えられながら作業をしていましたが、今後自分自身の力でレベル移動を行えるように頑張りたいです。(フクマ)

ポン&フクマ