2007年11月25日日曜日

日曜一人実測

 高橋親分です。はじめてづくしの学生諸君はとてもよくがんばっています。親分のいないときでもせっせと仕事を進めてくれているので、たまには私も、というわけで、本日一人で数時間実測しました。その過程で、学生の書きかけ図面がまるごと1ブロックずれていて、他の学生の図面と重複したところを記録していることに気づきました。ちゃんと書き直しておいたので、これからはよく確かめてこういうロスがないようにしてほしいものです。
 ところで、図を描いていると、まだまだ掘り足りていないところや、新しい遺構があることに気がつくことが多々あります。あれだけ、目をさらのようにして遺構を捜し余計な土を掘りあげてきたのに、どうして見落としがあるのでしょうか。土は不思議なもので、時間がたつと、それまで見えなかった違いがはっきりすることがあるようです。もちろん、目が慣れてきたこともあると思いますが。
 今日、作業効率を優先させて、機械や写真ですばやく記録することが求められる時代になりました。しかし、掘りたての地面でははっきりしなかった土の違いがこうして時間が経ってわかることもあるし、書きながら気づくこともあることを知ると、一足飛びに機械や写真に頼ることは、遺構の不十分な把握を促してしまう危険もあるみたいです。遺物の実測もそうですが、効率以前に観察がどれだけ重要か思い知らされます。これだけは早道はなさそうです。
 私も、調査にはフル参加したいのですが、授業をはじめ大学のさまざまな仕事のためにそうはいきません。学生のみんな、明日からもがんばってください。あと、図面はあと半分くらいになりましたよ。

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